天井川とは?でき方を理解すれば地図も簡単に判別可能!
どうも、ひろです。
今回は、天井川について解説していきたいと思います。
川の下を電車や道路がくぐっているという不思議な地形が存在します。
なぜそんなことが起こるのでしょうか?
この記事を読んで、天井川のでき方や地図の判別方法などを完璧にしてしまいましょう。
天井川のでき方
天井川とは、砂などの堆積によって、川底が周囲の地面より高くなった川です。
平野面よりも高い位置に川があるため、その下を道路や鉄道が走っていることもあります。
川の流れが強く上流から多くの土砂を運んでくる川で見られます。
なぜ、このような不思議な構造になってしまうのかというと、人間が人工堤防を作って川が氾濫するのを防ごうとするからです。
氾濫原などでは、急に勾配がなだらかになるので、上流から運ばれてきた土砂が多く堆積します。
ここで、洪水が起こると、土砂は水とともに河川の横に溢れ出し、自然堤防と呼ばれる少し高くなった土地ができます。
氾濫原や自然堤防は次の記事で詳しく扱っています。
この時点ではまだ普通の高さとそれほど変わらない位置を流れているのですが、再び氾濫が起こらないように自然堤防を人工的に高くします。これがいわゆる人工堤防です。
そうすると、氾濫は防げるのですが、本来氾濫して周りに流れていた分の土砂が外に漏れることなく川底に溜まっていきます。
こうして川底が高くなってしまい、氾濫の危険性がまた上がります。
それを防ぐために堤防の高さを上げます。
このような経緯で川底がどんどん高くなり、通常の川と違った天井川が出来上がるわけです。
有名な川としては、兵庫県の芦屋川や滋賀県の草津川などがあります。
天井川は一度氾濫してしまうと、水を元に戻すのが大変だったり被害が大きくなる可能性があります。
なので、草津川は流路を変更して安全な川にする工事が行われました。
このようにして、だんだん日本の天井川は減ってきています。
天井川の地図の読み取り方
天井川の地形図をどう読み取ればいいのか迷ってしまうかもしれません。
でも、大丈夫です。天井川の特徴をしっかり抑えていれば簡単です。
天井川とは、川の周囲に人工堤防を設置した結果、川底が周囲よりも高くなってしまったものでしたよね。
なので、川の周囲だけ他の平地と比べて高くなっていれば天井川だと判断できます。
平面の地図でも等高線を見れば簡単でしょう。
このように、等高線が川下の方に出っ張っていたら、周囲に比べて高いので天井川になるというわけです。
また、通常とは逆に川のしたに線路や道路が隠れているので、判断に迷うことはないと思います。
等高線の様子から、実際の世界でどのような立体構造をしているのかイメージできるようになっておけるといいと思います。
天井川のまとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、ちょっと特殊な天井川について解説してきました。
昔のセンター試験で、天井川のでき方を問われたこともありました。
特にどのように出来上がってきたのかというのはしっかり頭に入れておくといいと思います。
川が作る地形は、次の記事で解説しているので、合わせて読んでおくといいかもしれません。
Comment
「人口堤防」ではなく「人工堤防」です
なぜかすべての場所で間違えています…
本当ですね、ご指摘ありがとうございます。
修正させていただきました!