ケスタ、メサ、ビュート、モナドノックとは? 違いを簡単に解説!!
どうも、ひろです。
今回は、ケスタ・メサ・ビュート・モナドノックといったカタカナ用語をまとめて見ていきたいと思います。
でも、そんなに難しくないからサクッと確認しちゃおう!
ケスタ・メサ・ビュート・モナドノックは、安定陸塊のところで出てくる地形を表したものですね。
カタカナで覚えづらいかもしれないですが、今回の記事では、でき方や特徴までまとめて解説していくので、最後までしっかり見ていってくださいね。
ケスタ・メサ・ビュート・モナドノックの意味
まずは、それぞれの用語の意味を軽く確認しましょう。
ゆるやかに傾斜した硬い地層と柔らかい地層が、不均一に侵食され、非対称な傾斜が生まれた地形
侵食に強い岩石のそうが取り残されてできたテーブル状の地形
別名「残丘」といい、硬い岩石が侵食から取り残されてできた丘状の地形
これらの地形の共通点を探してみると、どれも侵食によって硬い地面が取り残されてできる地形だと考えることができますね。
というわけで、これらの違いを詳しく見ていきましょう。
ケスタ・メサ・ビュート・モナドノックのでき方
意味を確認しただけでは、イメージがしづらいと思うので、これらがどうやって形成されていくのかを詳しく考えてみましょう。
ケスタ
ケスタは、硬い地層と柔らかい地層が交互に堆積したものが、傾斜して侵食されてできます。
なので、『卓状地と楯状地の違いや分布をわかりやすく解説!!』の記事内で解説しているように、卓状地と同じようなでき方でできるわけです。
つまり構造平野でよく見られる地形です。
このように、曲がった地層が水平に侵食されようとするときに、硬い地層部分が削られないで出っ張ってケスタが誕生するわけです。
これは、アメリカとカナダの国境にあるナイアガラの滝ですが、ケスタの急崖に水が流れてできた滝です。
メサ、ビュート
メサとビュートは基本的にでき方は同じです。
大きさが違うだけなので、でき方を一緒に確認していきます。
メサとビュートは、ケスタのように斜めの地層が水平に侵食された結果ではなく、地層が侵食されていくときに、硬い層が垂直に取り残されてできた地形です。
なので、一部分だけが垂直に出っ張っていると考えれば大丈夫です。
その中でも、出っ張っている範囲が比較的広く、テーブルのようになっているのがメサで、小規模で塔のようになっているのがビュートになります。
この2つも構造平野で見られる地形になります。
こちらは、アメリカにあるモニュメントヴァレーと呼ばれる観光地です。
大きいのがメサで、小さい塔のようなのがビュートですね。
モナドノック
モナドノックは、日本語では残丘というように、周囲から取り残されてできた丘のような地形です。
モナドノック(残丘)は、先カンブリア時代の地層が長い時間をかけて侵食されていくときに、硬い深成岩の部分だけが侵食から取り残されてできた地形です。
ケスタ、メサ、ビュートとの違いは、硬い地層が侵食から取り残されたのではなく、岩が取り残されているということです。
つまり、モナドノックだけは、他の3つと違い準平原でよくみられる地形というわけです。
残丘というくらいですから、垂直なメサやビュートと違って比較的ゆるやかになっていると意識しておくといいでしょう。
これは、モンゴルの様子ですが、奥に見えるゆるやかな丘が、侵食から取り残されたモナドノックです。
ケスタの利用
メサやビュートは人間生活で使えるというよりは、観光名所のような役割がありますが、
ケスタは人間が住んでいることも多いので、ケスタをどのように活用しているのかを少し説明しておきます。
ケスタの代表例として、よく出てきるのはフランスのパリ盆地です。
パリ盆地のケスタでは、急斜面を利用してブドウの栽培がされています。
これは、水捌けが良いため、扇状地で果樹栽培が盛んな理由と同じですね。
そして、ゆるやかな斜面では小麦の栽培を中心とした混合農業が行われていることが多いです。
少し意識しておくといいでしょう。
ケスタ、メサ、ビュート、モナドノックのまとめ
今回は、紛らわしいカタカナ語を扱ってきましたが、違いをしっかりと意識することはできたでしょうか。
というわけで、ポイントをまとめます。
構造平野で見られる地形
- ケスタ(ゆるやかな傾斜のある崖)
- メサ(テーブル状)
- ビュート(塔状)
準平原で見られる地形
- モナドノック(残丘)
今回の範囲は、「卓状地・楯状地」「構造平野・準平原」との関わりも深い範囲なので、それらについて解説した次の記事も一緒に確認して、理解を深めていってください!