【まとめ】海岸地形をすべて覚える方法!絶対抑えるべき14個の地形を解説!
どうも、ひろです。
今回は、海岸地形について解説していきます。
海岸地形って、いろいろ覚えることがあって大変ですよね。
でも、そんな海岸地形を完璧に覚える方法があります。
それは、分類するという方法です。高校地理では様々な海岸地形が出てきますが、一つ一つ分類して細分化していけば、簡単に頭に入れることができるのです。
というわけで、この記事を使って一気に覚えてしまいましょう。
海岸地形の分類
早速、海岸地形を覚えていきたいのですが、覚えなければいけないことが多いので、分類して整理していきます。
海面と陸地の関係は、長い年月の中で変化してきました。
例えば、氷河が溶けて海水面が上昇したり、地面が隆起して陸地が高くなったり、といったようにどちらかの高さが変わることで、相対的に変化が生じますよね。
この変化をもとに海岸の地形を分類すると、大きく2つに分けることができるわけです。
- 沈水海岸
海面が上昇したり、陸地が沈降したりすることで、 海岸付近の陸地が水の中に沈んでできた海岸地形
- 離水海岸
海面が下降したり、陸地が隆起したりすることで、 浅い海底が陸の上に現れてできた海岸地形
まずは、この分類をしっかり覚えましょう。
山の地形を考えてみてください。
標高が高くなるにつれて、斜面は急になり、河川の流れも速くなります。ということは、山の上の方に行けば行くほど、川の侵食作用で険しい地形ができるということになりますね。逆に海に近づけば、砂浜や平野といったようになだらかな地形が増えてきます。
これは、簡単にイメージできると思います。
この山と海の地形の違いをもとに、それぞれの海岸線の地形を考えてみましょう。
沈水海岸:元々険しい地形 → 入り組んだ海岸線
離水海岸:元々なだらかな海底 → 直線的な海岸線
このように沈水海岸なのか離水海岸なのかで大まかな特徴が変わってくるのです。
それでは、さらに細かく分類を進めていきましょう。
高校地理で抑えなければいけない海岸地形は、これですべてです。
というわけで、ここからはさらに細かくみていきます。
沈水海岸 3つ
沈水海岸とは、海岸付近の陸地が沈降したり、海面が上昇したりすることで、海水が陸地に入り込んでできた地形ということでした。
元々標高が高かった場所が水に沈んでできた地形なので、入り組んだ海岸線になっていることが多いです。
そんな沈水海岸ですが、水に沈む前の地形によってさらに3つに分けることができます。
- フィヨルド ← U字谷(氷河)
- リアス海岸 ← V字谷(河川)
- エスチュアリー ← 河川の河口
沈水海岸については、次の記事で詳しく解説しています。それぞれの特徴などは確認しておいてください。
離水海岸
離水海岸とは、海岸付近の陸地が隆起したり、海面が低下したりすることで、浅い海底が陸上に現れた地形でしたね。
元々海底にあったなだらかな地形が陸上に顔を出した地形なので、直線的な海岸線であるという特徴がありました。
例によって、離水海岸ももう少し細かく分類を進めていきます。
海岸の材質によって分類してみましょう。
海水浴場のように綺麗な砂浜が広がっている砂浜海岸と、岩でゴツゴツした岩石海岸に分けることができます。
砂浜海岸 6つ
砂浜海岸は、波などの水の力によって細かくなった砂粒が集まった地形です。
砂粒は軽いので、海の流れに乗って移動していくことがあります。
その結果、バラエティに富んだ地形を作り上げることがあります。
それが、この辺の地形です。
砂嘴
沿岸を流れる海水の流れによって、運搬されてきた土砂が鳥の嘴のような形に堆積した地形
砂州
砂嘴が伸びて湾を閉ざすように発達した地形
ラグーン(潟湖)
砂州によって、外の海から切り離されてできた湖
陸繋島
砂嘴が伸びていって陸地とつながった島
トンボロ(陸繋砂州)
陸地と陸繋島を繋ぐ砂州
これらの地形に関しては、次の記事でさらに詳しく解説しています。
これに加えて、もう一つ覚えておいて欲しいのが、海岸平野というものです。
元々浅い海底だったところが、海面上に現れたのが海岸平野です。
千葉県の九十九里浜やアメリカの大西洋側の海岸などがあります。
これは、九十九里浜を上空から撮影したものです。
海岸から離れても標高があまり高くならず、平坦な地形になっていることがわかると思います。
長く続く砂浜の手前には、砂が吹き付けてこないように防砂林が育てられていて、防砂林で守られた砂地は畑として利用されています。
岩石海岸 2つ
では、離水したところの材質が岩石だった場合はどうなるか考えてみましょう。
長年波が打ち付けることによって、岩肌はどんどん削られて崖のようになっていきます。
この崖は海に侵食されたということで海食崖(かいしょくがい)と呼ぶのですが、海食崖ができた後に離水するとどうなるでしょうか。
地面が隆起することで、今までよりも下の部分を侵食するようになります。
離水と侵食を繰り返すことで、崖が階段上に続くようになった地形を海岸段丘と呼びます。
海岸段丘については、次の記事で詳しく解説しています。一緒に読んで理解を深めてください。
サンゴ礁地形 3つ
最後は、サンゴ礁が作る地形です。
これは、沈水とか離水とかの問題ではなく、サンゴ礁が独自に発達していくときにできる地形なので、別で覚えてしまいましょう。
とはいっても、覚えることは簡単です。
- 裾礁
- 堡礁
- 環礁
地盤の沈下に伴ってサンゴ礁が成長していくことで、この3つの地形が出来上がります。
なので、順番とともに覚えておくといいでしょう。
サンゴ礁の作る地形については、次の記事で詳しく解説しています。
海岸地形まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、海岸の地形について学んできました。
覚えなければいけない地形は全部で14個もあるといっても、分類していけば意外と簡単に覚えられそうですよね。
というわけで、海岸地形についてまとめておきます。
沈水海岸:入り組んだ海岸線
- フィヨルド:U字谷(氷河地形)が沈水
- リアス海岸:V字谷(河川による地形)が沈水
- エスチュアリー:河川の河口が沈水
離水海岸:直線的な海岸線
◇砂浜海岸
- 砂嘴
- 砂州
- ラグーン(潟湖)
- 陸繋島
- トンボロ(陸繋砂州)
- 海岸平野
◇岩石海岸
- 海食崖
- 海岸段丘
サンゴ礁が作る地形
- 裾礁
- 堡礁
- 環礁
しっかり復習して、海岸地形はマスターしておきましょう!