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【カルスト地形】ドリーネ、ウバーレ、ポリエの違いとは?受験で必要なポイントを解説!

 

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夏休みに猛勉強するも、9月のマーク模試での得点は半分以下と撃沈。 そこから、効率の良い地理の勉強法を発見し、センター試験本番までの4ヶ月で得点を倍増させた。 その経験を生かし、多くの地理に困っている大学受験生を救いたいと思い、この『受験地理短期マスター塾』を開設。詳しい自己紹介はこちら

どうも、ひろです。

今回は、カルスト地形について解説していきます。

ドリーネ、ウバーレ、ポリエ、ドリーネ、ウバ、、
地理が苦手 たろう
地理が苦手 たろう
理系地理マスターひろ
理系地理マスターひろ
それを呪文のように唱えるだけじゃダメだよ!

学校の授業では、カルスト地形についてそんなに詳しく扱われないですよね。「ドリーネ、ウバーレ、ポリエ」と呪文のように暗記している人もいると思います。

今回は、少し詳しくカルスト地形について解説していくので、周辺の知識と結びつけながら勉強を進めてみてください。

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カルスト地形とは?

そもそもカルスト地形とはなんでしょうか?

カルスト地形とは、石灰岩が雨水や地下水などに溶かされてできた地形です。

石灰岩の主成分は炭酸カルシウムなのですが、炭酸カルシウムは二酸化炭素を含む水と反応して溶ける性質があります。

化学を習っている人はわかると思いますが、化学反応を起こして水に溶ける炭酸水素カルシウムになってしまうのです。

このような化学反応をもとにできた地形がカルスト地形というわけです。

植物が分解されるときに二酸化炭素が発生するので、植物が多く育っている温帯の湿潤な地域などで多くカルスト地形がみられます。

 

カルスト地形の元となる石灰岩は、サンゴ礁が隆起したものや、温泉の成分に含まれているものがあります。

 

カルスト地形を詳しく分類!

それでは、ここからは具体的にカルスト地形をみていきましょう。

凹地(おうち)

石灰岩が溶けてポッカリと穴が空いてしまったような地形になることがあります。

下に凹んでいるいう意味で凹地と呼ぶのですが、この単語は別に重要じゃないです。

大事なのは、穴が広がっていく過程です。

石灰岩が地表に顔を出しているところに、雨が降ると、割れ目から中に水が進入していいきます。

すると、進入してきた水と炭酸カルシウムが反応を起こして、どんどん溶けていってしまいます。この溶けていく過程のことを溶食といいます。

やがて、炭酸カルシウムが溶けて小さな凹地ができあがります。この小さな凹地がドリーネです。

さらに、これが拡大し、隣のドリーネと繋がってできた大きめの凹地をウバーレと言います。

まだまだ、溶食が進みます。

さらに、河川の侵食作用なども組み合わさって、めちゃくちゃ大きな凹地になったのがポリエです。

ポリエは小さいものでも面積が100平方キロメートルにおよぶ大きい盆地で、もはや平野のようになっています。

ポリエでは人が暮らして、農業を営んでいることもあります。

こうした大きなポリエはヨーロッパの地中海沿岸に多いのですが、地中海沿岸にはテラロッサと呼ばれる赤色の間帯土壌が広がっていることがあります。

テラロッサもカルスト地形と同じで石灰岩が原料なので、一緒に覚えておきましょう。

テラロッサについては、次の記事の中で詳しく解説しています。

ドリーネ → ウバーレ → ポリエ

この順で大きくなっていくということをしっかり抑えておきましょう。

ドリーネやウバーレは日本の秋吉台などでも見ることができますが、ポリエは地中海沿岸のスロベニアなどが有名です。

カルスト地形というのは、スロベニアにあるカルストという地方名が由来だそうです。

鍾乳洞

ドリーネ、ウバーレ、ポリエは穴の空いたような凹地でしたが、割れ目から進入してきた水が地下水となって浸透してくると、地下に空間が空いてしまうことがあります。

この地下空間にできるのが鍾乳洞です。

炭酸水素カルシウムとして溶け出ていた水が、地下を通っている間に二酸化炭素が抜けて、再び固体として出てきたのが積み重なって鍾乳洞ができあがります。

タワーカルスト

その名の通りタワー状になったカルスト地形です。かなり高い塔ができているのがわかりますね。

なぜ、塔のようになってしまうのかというと、石灰岩でできた台地が大量の雨によって溶かされて、周囲より硬い部分が残丘として残されてしまったからです。

つまり、元々は塔のてっぺんの位置まで岩石があったのです。

かなりの量の石灰岩を溶かさなければいけないので、大量の雨が降る熱帯地方でみられることが多いです。

中国南部の桂林(コイリン)や、ベトナム北部などでみられます。

カレンフェルト

カレンフェルトはテストではほぼ出ないのでおまけと思ってもらっていいです。

石灰岩が地面から飛び出ていたり、ピナクルと呼ばれる石灰岩の岩塊が散らばっている地域のことをカレンフェルトと言います。

これは秋吉台の様子です。石灰岩が地表に顔を出しているのがわかりますね。

日本でも、山口県の秋吉台や福岡県の平尾台などでみられます。

カルスト地形の地形図

カルスト地形は地形図が少し特殊なので、確認しておきましょう。

何が特殊なのかというと、等高線の表し方です。

カルスト地形は窪んでいましたね。これを等高線で表そうとすると、出っ張っているのか凹んでいるのかわからなくなってしまうわけです。

そこで、内側に線をいれることで凹んでいることを表現しています。

実際に秋吉台の地形図で確認してみましょう。

これは、実際の秋吉台の写真です。こんな感じで、地形図から凹んでいる様子を読み取ることができれば大丈夫です。

日本の石灰岩地域

私たちが住んでいる日本にも石灰岩が分布している地域が結構あります。

  • 秋吉台(山口県)
  • 美祢(みね/山口県)
  • 平尾台(福岡県)
  • 秩父(ちちぶ/埼玉県)

石灰岩を粘土などと混ぜ合わせると、コンクリート原料となるセメントを作ることができます。

なので、この辺の地域は、石灰岩を採掘することで発展してきた歴史があります。

カルスト地形のまとめ

いかがだったでしょうか?

今回はカルスト地形に関するお話をしてきました。

各地形の名称を抑えるのはもちろんですが、地形図やセメント工業との繋がりも抑えることができれば完璧です。

というわけで、最後にカルスト地形についてまとめておきます。

カルスト地形のまとめ

カルスト地形:石灰岩(もとはサンゴ礁など)が溶食されてできた地形

◇ドリーネ → ウバーレ → ポリエ

(例)スロベニア、秋吉台(山口県)

◇鍾乳洞

◇タワーカルスト

(例)中国の桂林(コイリン)

  • 凹地の等高線:内側に線を入れる
  • 石灰岩はセメントの材料になる

カルスト地形は、教科書でも軽く触れるだけだったと思いますが、色々な知識に関わってくるお話なので、しっかり身につけてくださいね。




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